コロナ禍において、密を避けられるバイクに乗ろう!そんな風に思い立った方もいらっしゃるでしょう。
原付や小型二輪も良いですが、どうせなら普通自動二輪免許、いわゆる中型バイク免許・中免に挑戦してみませんか?
普通二輪免許を所有していれば、乗りたい二輪車の選択肢が広がったり、条件付きで高速道路を走れたりと、何かと利便性が高いものです。
そこでこの記事では、初めて普通自動二輪免許を取得する方に向けて、取得までの流れや期間・費用について解説致します。
まず始めに、普通自動二輪車とはどのようなものなのか。また普通自動二輪免許を取得すると、どんな車種に乗れてどのようなメリットがあるのかをご紹介致します。
なんとなく普通自動二輪車と聞いて思い浮かべる車種があるかもしれませんね。
ビッグスクーターを代表する、スズキのSkywave、憧れのカワサキNinja400、ホンダのレブル250等、普通自動二輪で乗れるバイクは多岐にわたります。
道路交通法では、「二輪の自動車(側車付き含む)」かつ「大型特殊自動車,大型自動二輪車及び小型特殊自動車以外」であり、また「排気量が50cc超400cc以下」の車種を普通自動二輪車としています。ちなみに排気量が50cc以下の二輪車は自動車ではなく、自転車(いわゆる原動機付自転車)に分類されています。
さらに道路運送車両法では「二輪」について、50cc以下の二輪は第一種原動機付自転車、排気量50cc超~125cc以下の二輪を第二種原動機付自転車、125cc超~250cc以下を二輪の軽自動車(軽二輪),250cc超~を二輪の小型自動車(小型二輪)と定めています。
とりわけ小型二輪は道路交通法では「排気量50cc超~125cc以下」と定められ、限定免許があるため混乱してしまうかもしれません。しかしながら免許取得時は道路交通法が適応されるので、そちらを覚えておきましょう。
※その他、側車が付いている場合等で区分が異なる場合があります。詳しくは専門機関へお問合せ下さい
なお、普通自動二輪免許に「中型バイク免許」「中免」「チューメン」といった呼ばれ方がありますが、中型バイクとは一般的には排気量250cc超~400cc以下の自動二輪を指しています。かつて存在した免許区分ですが、現在ではこのクラスの自動二輪車を運転したければ、普通自動二輪免許を取得することとなります。
ちなみに250ccの排気量を超えた車体は、車検が必要です。
前項でご紹介したように、普通自動二輪車は「二輪の自動車(側車付き含む)」かつ「大型特殊自動車,大型自動二輪車及び小型特殊自動車以外」であり、また「排気量が50cc超400cc以下」の車種の運転が可能となります。
では具体的に、どのような二輪車を楽しめるのでしょうか。
まず、いわゆる「中型バイク」。
小型自動二輪免許も存在しますが、こちらは排気量が125cc以下の自動二輪車しかカバーしていないため、125cc超~400cc以下の中型バイクを乗るには普通自動二輪免許を取得する必要があります。
また、ピアッジオ社製等に代表される三輪の自動車は、普通自動車免許ではなく普通自動二輪免許が必要となってきます(さらに乗車には規定あり)。
さらに各種産業で使う、小型特殊自動車も普通自動二輪免許で運転できます。
特殊自動車は二輪に限らず、特殊な用途・形状および構造をした車種のことです。そのうち「小型」と付くものは全長4.7m以下・全幅1.7m以下・全高2.8m以下であり、かつ最高速度にも規定があります。
具体例としてはトラクターやコンバインといった農耕作業用自動車や小型除雪車,フォークリフト(別途要免許)等が挙げられます。
このように、普通自動二輪免許を取得しておけば選択肢が非常に多岐に渡り、今後のライフスタイルに大きな変化を与えることでしょう。
普通自動二輪車の取得のメリットは多岐に渡ります。
まず、乗れるオートバイの幅が広がる、ということ!
前述の通り、普通自動二輪の中でも小型二輪限定や、原付免許では憧れの中型バイクはカバーできません。何より「いずれ大型バイクを…」とお考えの方は、普通自動二輪を取得しておけば、乗り回しを覚えられることはもちろん、大型二輪免許取得時に免除教習が多くなり、スムーズにこなすことができるでしょう。
また、排気量125cc超の普通自動二輪車は、原付ではできなかったアンダーパス通行が可能になります。さらには高速道路の走行も可能になります。
ちなみに満20歳以上かつ免許取得から3年以上経過した、ある程度普通自動二輪に慣れた方が対象とはなりますが、高速道路での二人乗りもお楽しみ頂けます(首都高の一部を除きます)。自動車専用道路であっても、普通自動車に負けることない馬力でゆうゆうと走れるのも嬉しいところです。
そして、維持費の安さも大きなメリットです。普通自動二輪車は車と比べて維持費が安く、車検代金や税金を抑えることが可能です。燃費も比較的良いので、まだ学生の方や社会人になりたてで維持にご不安を抱えている方にはオススメです。
そして、免許の取得期間が普通自動車免許に比べて教習が少ないので、短期取得も可能です。
ツーリングや長期旅行がお好きという方は、ぜひこの機会に普通自動二輪に挑戦して頂きたいですね!なお、実際に普通自動二輪免許を取得して、ツーリング等を楽しんでいる方にメリットを伺うと、皆さん次のようなことをおっしゃいます。「車と違って風や大地を感じて走れるのが楽しい」このような二輪車ならではの魅力を味わえるというのもメリットの一つと言えるでしょう。
普通自動二輪免許の取得条件は以下の通りです。
まず、年齢が満16歳以上であること。もっとも、自動車教習所の入校であれば、卒業時に16歳を迎えている、等の条件付きで15歳から入校可能としているところは少なくありません。 また、他の免許同様に適正検査があります。
どのようなものかと言うと、視力が両眼0.7以上、片眼0.3以上。なお、こちらは眼鏡やコンタクトレンズ着用時に満たせれば問題ありません。
※片眼が0.3未満の場合は、もう片方の視力が0.7以上、視野が150度以上あることが求められます。
さらに聴力として、10メートルの距離で90デジベルの警音器の音が聞こえることを求められます。補聴器を使用していても、こちらも問題ありません。
そして信号機の赤・青・黄色をしっかりと識別できる、色彩識別能力。および普通自動二輪の運転に支障ある身体障がいがないことが求められます。
もしご病気や身体に障がいを抱えていらっしゃる方は、事前に教習所に相談しておくと良いですね。
次に、普通自動二輪免の取得方法について解説いたします。
普通自動車と同じように、普通自動二輪免許は二種類存在しています。
それは、「AT限定」と「限定無し」の二つです。これは、文字通り「AT車に限定した普通自動二輪免許」か「特に限定のない免許」かの違いです。
AT車はビッグスクーターに代表されるように、運転手自身でのクラッチとギア操作の必要がなく、自動化されている自動二輪車です。
後述しますがAT限定の方が課される時限数が少なくなります。一方で「いずれは中型バイクに乗りたい」「様々なバイクを体験したい」といった方は、ぜひ限定無しの方を取得しましょう。
なお、AT限定の普通自動二輪免許を取得した後でも、指定の教習を履修することで限定解除を行うことが可能です。
免許はご自身の住民票がある市町村の、運転免許センターで定められた試験を受け、合格後に免許交付となります。
しかしながら普通自動二輪免許を取得するためには、ほとんどの方が自動車教習所を利用するでしょう。学科はもちろん、実際のバイクを動かしながら技能教習を受けられますね。
この教習所を利用する方法は、主に「通学免許」と「合宿免許」に分けられます。
通学免許とは、ご自宅や学校,職場近くの自動車教習所に通って教習を受けるスタイルです。休日等を利用して、ご自身のライフスタイルに合わせながら教習を受けていきます。なお、教習には予約が必要となります。
合宿免許とは、教習所が指定するホテル,旅館,寮といった宿泊施設に泊まり込みながら、教習所が組んだスケジュールのもと、教習をこなしていくスタイルです。ノウハウを持つ教習所が効率的に組んだスケジュールをこなすため、普通自動二輪免許の取得であれば最短9日間(AT限定であれば7日間)での卒業が可能です。
また、「一発試験」と呼ばれるものがあります。
これは、前述した教習所を使わず、ご自身が独学で勉強して直接運転免許センターへ出向き、試験を受けるというものです。
一見すると教習費用がかからず、また教習に費やす日数も少なくて済むように思うかもしれません。
しかしながら一発試験の合格率はごくわずか。なぜなら一発試験の場合は学科のみならず技能試験も独学で行わなければならず(教習所の卒業生は免除)、教習所で行う基本操作方法や倒れたバイクの引き起こし等、大切な事柄を教えてもらえないためです。
また、技能試験を突破した後でも、取得時講習や応急救護講習を受ける必要があります。
一発試験は、とてもニッチなので本稿では「通学免許」「合宿免許」に絞って解説させて頂きます。
なお、指定教習所を卒業した方でもそうでない方でも、手数料3,800円(受験料1,750円,免許証交付料2,050円)は必要となります。免許センター窓口で支払います。
普通自動二輪免許取得のためには、教習所で下記のカリキュラムをこなす必要があります(免許なしまたは原付免許所持の場合)。
すなわち、学科教習26時限(第一段階で10時限、第二段階で16時限)、技能教習19時限(第一段階で9時限、第二段階で10時限)です。なお、AT限定免許は技能教習が15時限(第一段階5時限、第二段階10時限)となります。
通学の場合、期間はその人によります。なぜならライフスタイルに合わせて教習所に通うため、どれくらいのスパンで教習を受け続けられるかは人それぞれであるためです。
また、前述の通り教習には予約が必要となります。そのため土日や繁忙期は希望通りの日程で教習が受けられないことも。
さらには法令で技能教習は第一段階で一日2時限まで、第二段階で3時限までと定まっており、「土日でまとめて取るぞ!」といった計画が立てづらい側面があります。
そのため、AT限定・限定無し問わず、通学で普通自動二輪免許を取得する方は、平均して一か月弱ほど期間を要しているようです。
一方の合宿免許も、もちろん人によります。しかしながら教習所が高効率なスケジューリングを行っているため無駄がなく、限定無しで最短9日、AT限定でも最短7日で取得が可能とされています。また、一度合宿に申し込めば煩わしい予約の必要もありません。
費用に関しては教習所のプランや立地にもよりますが、比較的合宿免許の方が安く済みます。
だいたいの費用感としては、合宿免許の場合は10万円台~,繁忙期や都心に近い立地だと10万円台~10万円台後半ほど。閑散期や地方の宿泊施設利用であれば、10万円を切ることもしばしばです。
通学免許の場合は、どれくらいで卒業に至るかにもよりますが、合宿免許より数万円程度プラスされるイメージです。
なお、合宿免許費用に含まれるのは教習費用のみではありません。
食事(中には自炊プランもあります)・宿泊費・施設使用料の他、往復交通費がコミコミです!また、万が一最短で卒業できなかった場合でも、保証プランによって追加料金なしで教習や宿泊を延長することも可能です(上限あり)。
さらには万が一のケガや事故,ご病気に備えた保険も付属しており、費用の割安感に加えて安心感は合宿免許に軍配が上がるのではないでしょうか。
普通免許を持っていない方の場合の免許取得までの流れは、大まかには以下の通りです。
教習所申し込み
↓
オリエンテーション・適正検査
↓
第一段階教習
・・・技能教習では、場内で走る・止まるといった基本操作を練習します
↓
修了検定・仮免学科試験
↓
仮免許交付
↓
第二段階教習
・・・技能教習では、実際に検定コースで運転しながらルールや基本走行を学びます
↓
卒業検定
↓
卒業および卒業証明書交付
↓
お住まいの市町村の運転免許センターにて適正検査・学科試験
・・・教習所の、卒業証明書を忘れずに!。なお、学科試験は70点以上で合格となります。
↓
合格後、晴れて運転免許証交付!
既に普通免許を所持している方は、学科教習の大きい部分が免除となります。
普通自動二輪AT限定免許の場合は学科教習1時限、技能教習13時限。MT免許の方では技能教習が17時限となります。圧倒的に学科教習が少なくなりますね。
そのため通学免許であっても1週間程度で取得する方も多く、圧倒的に費用も抑えられます。
ここまで通学免許・合宿免許についてご紹介してきました。
それではどちらが良いのか、それぞれのメリットを挙げるので、ぜひライフスタイルと合わせて検討してみて下さいね。
・仕事や学校を優先しながら教習を受けられる
・時間の融通が利く
・自分の生活圏内で教習を行うため、実際に免許取得後の運転をシミュレートしやすい
・マイペースにできる
・じっくりと学びやすい
・人によっては期間・費用がかからずに取得できる。また、割高にはなるが予約優先プラン等が用意された教習所も。
・最短期間で卒業が可能
・費用も安い場合が多い
・かつ費用に宿泊費や食費等が含まれており、お得感が強い
・いちいち予約を取る必要が無い
・通う必要が無い
・旅行感覚で免許取得を目指せる。中には観光地やショッピングに便利な立地も
・新しい出会いがある
・「自炊プラン」や「ツインプラン」等、さらに費用を抑えることができる
・サポート体制が万全なことがほとんど
普通自動二輪免許の取得について解説致しました!
普通自動二輪とは、道路交通法で定めるところの排気量が50cc超400cc以下の二輪車であること。これはいわゆるビッグスクーターや中型バイクの運転が可能であること。取得のためには指定教習所に「通学」するか「合宿」するかが一般的であること。
合宿免許は圧倒的に取得までの道のりが短くて済むことなどをお伝えできたでしょうか。
初めて普通自動二輪免許の取得をお考えの方は、ぜひ合宿免許くりっくをご利用下さい!
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