物流業界のますますの発展に伴い、中型自動車免許所持ドライバーへのニーズは高まり続けています。
例えば運送会社でポピュラーな4トントラック。
道路交通法上は準中型免許を所有していれば運転可能ですが、荷物を積載すると多くのケースで車両総重量が規定の7.5トンを超過してしまい、実質中型免許所持者でなくては対応できません。
また、より大きなトラックを運転したい。マイクロバスで送迎の必要が出てきた。
そんな方々にとっても中型免許取得は避けて通れない道でしょう。
そこでこの記事では、これから中型免許を取得しようと思っている方々に向けて、取得方法や費用・期間についてご紹介いたします。
中型自動車免許(以下中型免許)はどのようなものか。取得にはどういった条件が必要になるかを解説いたします。
かつては「普通自動車免許」「大型自動車免許」の二種しかなかった自動車の区分(さらにさかのぼると、大型自動車免許も後年にできた区分となります)ですが、2007年6月2日の改正道路交通法で、新たに中型免許が設けられることとなりました。
すなわち、普通自動車と大型自動車の中間層を埋める役割です。
背景には、貨物技術の発達によってトラックが多様化したことがあります。具体的には積載能力が向上していく中で大型化が促進され、ドライバーの技量が対応しきれず、事故発生件数が増加傾向にありました。
普通免許のみの所有でも、4トントラックやロング車が法律上は運転可能でした。しかしながら普通乗用車とトラックでは求められる運転技能・技量が全く異なることは想像に難くありません。
そこで免許区分を細分化し、「大型自動車とはいかないまでも、ある程度の重量をカバーできる運転免許」を設け、そこに特化した講習・試験が制定されました。これが中型免許です。
では中型とひとくちに言っても、どのような車を運転することが可能なのでしょうか。
まず、車両総重量は7.5トン以上11トン未満・最大積載量は4.5トン以上6.5トン未満。乗車定員は11人以上29人以下。既に乗用車の運転に慣れている方は、結構大きいなと思うのではないでしょうか。
具体的には車両重量が7.5トン・積載量が4.5トンを超えるバン型中型トラックや6.5トントラック。また、マイクロバスのような定員数の多い自動車の運転も可能となります。
なお、マイクロバスがカバーされているとは言え、運賃を徴収するなど「ビジネス」として運転を行う場合は中型二種免許が必要となってきます。
「18歳になったら自動車免許を取ろう!」と思って普通免許を取得した方も多いでしょう。しかしながら中型免許は乗用車よりもさらに大型の車を運転しなくてはならず、ある程度の技能を求められます。
そのため、普通自動車免許の取得要件とは異なりますので、必ず以下をチェックしておきましょう。
第一に、満年齢が20歳以上であること。
第二に、普通免許取得後、二年が経過していること。
この際、免許停止処分が課されていた期間は対称になりません。後述しますが指定自動車教習所の入校時に運転免許経歴証明書が必要になる場合もあります。
また、普通免許はAT車限定のままでは受けられません。ただし、教習所で追加講習を受けることでAT限定解除ができるケースも少なくありません。プラン等が特別に用意されている場合もありますので、当サイトコールセンターまでお問合せください!
以上が取得要件ですが、この他視力・聴力・身体能力を見極めるため、適性検査が課されます。教習所入校時にも検査され、入校条件となっていることがほとんどです。
では、どういった能力が必要なのでしょうか。
まず視力は両眼で0.8以上、片眼で0.5以上であること。
また、普通免許取得時にはなかった深視力の測定も行われます。深視力とは「奥行」「立体感」といった遠近感が正しく測れているかを調べるための検査です。2.5mの距離で三回程度測定が行われ、平均誤差は2.0cm以内であることが必須です。
視力検査は眼鏡やコンタクトレンズの着用は可能ですが、カラーコンタクトレンズや度付きサングラスは認められていません。
なお、赤・青・黄色の識別ができることも必要です
さらに、両耳の聴力が10mの距離で90デシベルの警音器音を捉えられること。こちらは補聴器の使用も可能です。
身体能力については、運転時に支障をきたす身体障碍がないことが求められます。持病や疾患、身体障碍をお持ちの方は、お住まいの運転免許センターにご相談願います。
要件が満たせていたら、いよいよ中型免許の具体的な取得方法に入っていきましょう。
もっとも、既に普通自動車免許をお持ちの方々が対象となるため、おおむねの流れは既にご存知のことと思います。
まず、指定自動車教習所で定められたカリキュラムを受講し、技能・学科試験に合格しましょう。
普通自動車免許同様に第一段階⇒終了検定⇒仮免許交付⇒第二段階(路上教習含む)⇒路上技能検定(卒業検定)を経て教習所は卒業となります。その後お住まいの地域の運転免許センターで適正検査及び学科試験を突破し、晴れて免許証取得となります。
教習所のカリキュラムは、所持している免許証の区分によって変わってきます。
まず、普通自動車免許をお持ちの方は、技能教習は第一段階で12時限・第二段階で18時限の計30時限。
5トン限定の準中型免許(平成29年3月12日より前に普通免許を取得した方)をお持ちの方は、技能教習は第一段階で5時限・第二段階で6時限の計11時限。
準中型免許をお持ちの方は、技能教習が第一段階で5時限・第二段階で4時限の計9時限。学科教習については準中型免許所持者については免除され、それ以外の方々は1時限の履修が求められます。
なお、こういった教習所を挟まず、「一発試験」を行う方も中にはいらっしゃるようです。
前項でご紹介した要件さえ満たしていれば受験は誰でもできるので、教習所に通わずに独力で取得することも理論上は可能です。
その際は運転免許センターで技能試験を受け、合格後に仮免許交付・路上練習⇒本免学科試験・技能試験⇒取得時講習⇒免許証交付と言った流れになり、不合格から再受験する場合は一からやり直さなくてはなりません。
もっとも、教習所に通う時間を考えれば取得への最短ルートになる…と思う方もいらっしゃるでしょう。しかしながらこの一発試験は決して現実的ではありません。ましてや乗用車よりも高度な技能が求められる中型車。技能講習を突破するのは容易ではありません。
そのため、これから中型免許の取得をお考えの方は、まず合宿免許や通学免許の利用をお勧めいたします
次に、中型自動車免許取得にかかる費用と期間、そして最安&最短コースとしてお勧めの手法を解説いたします。
一発試験は基本的にご自身で購入される教材費の他は、受験料・試験車使用料・免許交付手数料および取得時講習費用のみです。その総額は30,650円。これが最安ルートかと言えばそうではありません。
前述の通り独学のぶっつけ本番となり、一発で試験に通ることは多くの方々にとっては非常に難易度が高いためです。
そのため指定教習所に通うこととなりますが、その際「通学」か「合宿免許」かで費用は異なります。
通学の場合は普通自動車免許を所持している方で、約17万円~24万円程度。5トン限定の準中型免許を所持している方は約14万円~20万円程度。準中型免許を所持している方は約12~18万円程度です。
一方の合宿の場合は時期によって異なります。
4~7月中旬または10月~1月の閑散期であれば普通自動車免許をお持ちの方で27万円台半ば~、5トン限定準中型免許をお持ちの方で12万円程度~、準中型免許をお持ちの方で11万円台半ば~。
7月下旬~9月、2月~3月等のいわゆる繁忙期であれば普通自動車免許をお持ちの方で30万円程度~、5トン限定準中型免許をお持ちの方で13万円程度~、準中型免許をお持ちの方で12万円程度~が料金となります。
もちろん免許取得は個々人のスケジュールや運転技能が関わってくるため、一概に「いくらまで!」といったことは言えません。
しかしながら目安として覚えておいて損はないでしょう。
では、教習所に通った場合の中型免許取得までは、どれくらいの期間がかかるのでしょうか。
通学の場合は、普通自動車免許をお持ちの方でだいたい4~8週間程度。5トン限定中型免許をお持ちの方で3~8週間程度。準中型免許をお持ちの方だと3~6週間程度が目安となります。
しかしながら通学の場合は教習の「予約」が必要です。この予約、繁忙期や人気時間帯だと、必ず受講できるという確約はありません。追加料金によって優先的に予約が取れるプランもありますが、その際の費用は当然自腹です。
また、仕事や学業と両立しながら…と言った場合は、空き時間を利用して通学しなくてはなりません。「目安」とは言え、通学での中型免許取得期間は、如実に個人差が出やすいところであると言えるでしょう。
では、一方の合宿はどうでしょうか。普通免許取得時に合宿を利用した方も少なくないでしょう。
合宿の場合、普通自動車免許をお持ちの方は最短で13日、5トン限定準中型免許および準中型免許をお持ちの方は最短で6日となります。
祝日等、教習所の休業日によっては日数が変わる場合もございます。
しかしながら圧倒的に通学に比べて合宿免許の期間が短いですよね。
合宿は教習所が集中的に、そして効率よくカリキュラムを組んでスケジューリングを行うため、無駄がありません。また、一度合宿に参加してしまえば予約等は必要ないのも嬉しいところですね。
中型免許を、より安く早く取得したい!
そんな方は、断然合宿免許がお勧めです!
前述の通り、合宿免許は通学に比べて、取得までの期間が短くて済みます。
また、料金に関しては「合宿の方が高いかも…」そう思うかもしれませんが、こちらは教習料金のみならず宿泊費含む施設使用料がコミコミ!教習所のプランによっては朝昼晩の食事が付いていたり、合宿所までの交通費が含まれていたりするプランを選べばまるで「旅行しながら免許取得」といった様相です。
通学免許は往復交通費がかかることを鑑みれば、かなりお得なコースと言えるのではないでしょうか。
また、合宿免許には「保証」が付くケースがあります。
これは、万が一技能検定に不合格となってしまった場合でも、保証内であれば追加料金を払わずに再受験することができる、というものです。
もちろんどういった取得方法が合っているか、どうすれば最安&最短で免許取得が可能かはユーザーによって異なるかとは思います。
しかしながら「お得感」を重視するなら、ぜひ合宿免許をご検討下さいませ!
※合宿免許のプランや費用は教習所によって異なります。
※当サイトの教習料金につきましては、仮免許試験手数料1,700円/回、仮免許証交付手数料1,150円は含まれておりません。入校後、教習所にて別途お支払いいただきます。
※当サイトの「交通費」につきましては、往路交通費をお客様にお立て替えいただき、卒業時に復路分を含めて精算となります。また、往復チケット支給の教習所もあります。出発地によっては、一部お客様ご負担となる場合があります。詳しくはお問い合わせください。
中型自動車免許の取得方法や費用・期間について解説いたしました!
中型自動車免許とは車両総重量7.5トン以上11トン未満・最大積載量4.5トン以上6.5トン未満であり、かつ乗車定員は11人以上29人以下の車種の運転が可能な免許であること。これにはバン型中型トラックやマイクロバスが含まれること。
免許取得の要件は20歳以上かつ免許経歴を2年以上が必須であること。
中型自動車免許の取得費用や期間を鑑みれば、合宿免許での取得スタイルが最もお得であることをお伝えできたでしょうか。
なお、文中でもご紹介しているように、教習所によって様々なプランをご用意いたしております。少しでも気になる点・ご不明点がございましたら、お気軽にコールセンターまでお問合せ下さいませ!
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