合宿免許は、短期間でまとめて教習を終わらせて、迅速に運転免許を取ってしまいたいという方におすすめの取得方法です。

この記事では、実際に合宿免許で普通車自動車免許を取ろうと思った場合にどれだけの期間が必要になるのか、通学免許や一発試験(いっぱつしけん)と比較した際にはどのような違いがあるのか、合宿免許を最短で卒業した場合のモデルスケジュール、最短で卒業できなったときの注意点などについて解説いたします。

普通車免許の取得方法は合宿免許・通学免許・一発試験の3種類

まず、運転免許の取得方法には、合宿免許、通学免許、一発試験の3種類があります。このうち一般的なのは、自動車教習所を卒業してから運転免許センターで最終試験を受けるという方法で、合宿免許と通学免許がこれにあたります。多くの方はこのどちらかで運転免許を取得しています。

なお、合宿免許でも通学免許どちらも行われる教習の内容は同じで、短期間(AT車 最短14日~)で一気に教習を終わらせるのが合宿免許、空いてる時間を使いゆっくり教習を進めていくのが通学免許といった違いになります。

【合宿免許と通学免許の教習時限数】

の場合、学科教習26時限(第一段階16時限、第二段階10時限)、技能教習34時限(第一段階15時限、第二段階19時限) 合計:60時限
ATの場合、学科教習26時限(第一段階16時限、第二段階10時限)、技能教習31時限(第一段階12時限、第二段階19時限) 合計:57時限
※所持免許なし・原付のみの場合

そして、1時限は50分間で、1日に受講可能な技能教習は、「第一段階・2時限まで、第二段階・3時限まで」と法令で定められています。 合宿免許のスケジュールは、この規則を守りながら最短で卒業できるように効率的に組まれています。一般的なスケジュールでは、1日に技能と学科合わせて4~6時限ほどの教習が行われていき、普通車MT免許は最短16日~、普通車AT免許は最短14日~で卒業することができます。

通学免許の場合も教習内容は同じなので、このような最短スケジュールで進めていくことができれば、理論上は合宿免許と同じ期間での卒業は可能に思えます。しかし、通学免許では、教習毎に予約制になっていて、特に休日の技能教習などは予約が殺到するため、1日に1時限しか受けることができなかったり、自分の好きな日程に予約を取ることができなかったりします。そのため、通学免許では約2~3ヶ月ぐらいが、卒業までにかかる現実的な期間になります。

上記日程も公認の有る自動車教習所となります。公認が無い場合、技能試験は自動車教習所ではなく、別途、運転免許試験場で受けなければなりません。最短での自動車免許取得を狙うのであれば、公認教習所を利用しましょう。

合宿免許や通学免許のように自動車教習所を卒業しないで、直接運転免許センターで最終試験を受ける取得方法を一発試験といいます。

一発試験の流れは、まず1日かけて仮免試験を行い、これに合格した後5日間の路上練習があり、最後に本免試験が1日となっています。つまり、一発試験ではストレートに試験をクリアすると、最短7日で免許を取得することができます。

また、取得にかかる費用も試験に必要な手数料などのみなので、自動車教習所に行く場合と比較しても大幅に節約できます。 しかし、運転技術や知識はもちろん自分で身につけていないといけませんし、試験の難易度もとても厳しいという特徴があるので、免許取得までのハードルはとても高い方法といえます。一発試験は、基本的には過去に免許を持っていた方などが再取得の時などに使われるものだと考えておくのがいいでしょう。

通学免許の短期集中プランは割高?!

自動車教習所によっては、通学免許でも合宿免許と同様の最短期間で免許を取得できる「短期集中コース」や「短期集中プラン」を設けているところもあります。 このプランを使えば、最短スケジュールの教習を自宅から通いながら行うことができます。また、空き時間は完全に自由なので、アルバイトをしたり、友達と遊んだりもできます。これは合宿免許にはない短期集中プラン最大のメリットです。

デメリットとしては、料金の高さが挙げられます。通常、短期集中プランはオプションとして基本の通学免許の料金に上乗せされるものとなるので、通学免許よりも格安の合宿免許と比較すると料金には大きな差があります。 免許取得の費用をあまり気にしないという方にとっては、とても便利なプランになりますので、是非覚えておくといいでしょう。

合宿免許のモデルスケジュール

合宿免許で、普通車免許を取得するのにかかる期間は、ATで最短14日、MTで最短16日となっています。1日に受講可能な技能教習は、第一段階・2時限まで、第二段階・3時限までとなっていて、次のようなスケジュールで進んでいきます。

なお、以下の表は普通車AT免許の合宿免許での教習スケジュールの一例となります。あくまで一例ですので、実際のスケジュールは自動車教習所によって異なることに注意してください。

普通AT車合宿免許モデルスケジュール

合宿免許での自動車教習所での卒業が終わりではない、そこから運転免許を取得するまで

自動車教習所を卒業すれば免許が交付されると思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、卒業するだけではまだ終わりではありません。自動車教習所を卒業した後には、運転免許センターで行われる最終試験(本免試験)が残っています。

合宿免許で自動車教習所を卒業した場合、技能試験は免除されるため、最終試験で受けるのは学科試験のみとなります。 運転免許センターの場所は、ご自身の住民票に記載されている住所によって指定されているので、そこで受けるようにしてください。 この最終試験に合格すると晴れて免許取得となり、地域の運転免許センターによっては即日運転免許証が交付されるという流れになります。

卒業証明書は有効期限が1年なので注意!

前述のように、自動車教習所を卒業した後には、運転免許センターで最終試験を受けるのですが、この際には自動車教習所の卒業証明書が必要なのを覚えておいてください。この卒業証明書は最終試験の実技試験を免除するために必要なものになります。

そして、卒業証明書には有効期限が1年間と定められていることも覚えておきましょう。もし、自動車教習所を卒業した後、すぐに最終試験を受けずに放っておいたら1年以上経ってしまったりすると、一発試験で難しい技能試験を受験するか、もう一度、自動車教習所に通って卒業し直すかしないといけないことになります。

なお、紛失してしまった場合は、1年以内であれば卒業した自動車教習所での再発行が可能です。とはいえ、再発行には手数料がかかりますので、卒業証明書は免許取得まで大切に保管しておきしましょう。

合宿免許を最短で卒業できなかった場合

合宿免許の最短期間はわかっても、簡単に最短で卒業することはできるものなのか、実際に卒業までにかかる期間はどれくらいなのかと、心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、合宿免許では全体の90%ほどの方が最短日数で卒業していて、延長も含めた合格率は約98%もあります。もし延長してしまった場合でも、プラス2~3日あれば卒業でいることがほとんどです。何かトラブルが起こったりしなければ、ほぼスケジュール通りで卒業できるはずですので、それほど心配しなくても大丈夫です。

最短で卒業するためには、体調管理に気を付けること、試験は緊張しすぎないようにリラックスして受けることが大切です。延長しないコツとしてこれらに気を付けながら合宿免許生活を送ってください。

合宿免許の多くには、延長した場合の追加料金を保証してくれる制度が付いています。この場合、保証の範囲内であれば、延長分の宿泊費や教習費用などはかからない(仮免許試験手数料、仮免許証交付手数料は別途必要)ので、とても安心です。この延長保証の内容は、プランによって様々ですので、申し込む前にあらかじめその内容をチェックしておくのがおすすめです。

マイページ ログイン

初めてログインする方はコチラ